現在表示しているのは、次のバージョン向けのドキュメントです。Kubernetesバージョン: v1.29
Kubernetes v1.29 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
cgroupドライバーの設定
このページでは、kubeadmクラスターのコンテナランタイムcgroupドライバーに合わせて、kubelet cgroupドライバーを設定する方法について説明します。
始める前に
Kubernetesのコンテナランタイムの要件を熟知している必要があります。
コンテナランタイムのcgroupドライバーの設定
コンテナランタイムページでは、kubeadmベースのセットアップではcgroupfs
ドライバーではなく、systemd
ドライバーが推奨されると説明されています。
このページでは、デフォルトのsystemd
ドライバーを使用して多くの異なるコンテナランタイムをセットアップする方法についての詳細も説明されています。
kubelet cgroupドライバーの設定
kubeadmでは、kubeadm init
の際にKubeletConfiguration
構造体を渡すことができます。
このKubeletConfiguration
には、kubeletのcgroupドライバーを制御するcgroupDriver
フィールドを含めることができます。
KubeletConfiguration
のcgroupDriver
フィールドを設定していない場合、kubeadm
はデフォルトでsystemd
を設定するようになりました。
フィールドを明示的に設定する最小限の例です:
# kubeadm-config.yaml
kind: ClusterConfiguration
apiVersion: kubeadm.k8s.io/v1beta3
kubernetesVersion: v1.21.0
---
kind: KubeletConfiguration
apiVersion: kubelet.config.k8s.io/v1beta1
cgroupDriver: systemd
このような設定ファイルは、kubeadmコマンドに渡すことができます:
kubeadm init --config kubeadm-config.yaml
Kubeadmはクラスター内の全ノードで同じKubeletConfiguration
を使用します。
KubeletConfiguration
はkube-system
名前空間下のConfigMapオブジェクトに格納されます。
サブコマンドinit
、join
、upgrade
を実行すると、kubeadmがKubeletConfiguration
を/var/lib/kubelet/config.yaml
以下にファイルとして書き込み、ローカルノードのkubeletに渡します。
cgroupfsドライバーの使用
このガイドで説明するように、cgroupfs
ドライバーをkubeadmと一緒に使用することは推奨されません。
cgroupfs
を使い続け、kubeadm upgrade
が既存のセットアップでKubeletConfiguration
cgroupドライバーを変更しないようにするには、その値を明示的に指定する必要があります。
これは、将来のバージョンのkubeadmにsystemd
ドライバーをデフォルトで適用させたくない場合に適用されます。
値を明示する方法については、後述の「kubelet ConfigMapの修正」の項を参照してください。
cgroupfs
ドライバーを使用するようにコンテナランタイムを設定したい場合は、選択したコンテナランタイムのドキュメントを参照する必要があります。
systemd
ドライバーへの移行
既存のkubeadmクラスターのcgroupドライバーをsystemd
にインプレースで変更する場合は、kubeletのアップグレードと同様の手順が必要です。
これには、以下に示す両方の手順を含める必要があります。
systemd
ドライバーを使用する新しいノードに置き換えることも可能です。
この場合、新しいノードに参加する前に以下の最初のステップのみを実行し、古いノードを削除する前にワークロードが新しいノードに安全に移動できることを確認する必要があります。
kubelet ConfigMapの修正
kubectl get cm -n kube-system | grep kubelet-config
で、kubelet ConfigMapの名前を探します。kubectl edit cm kubelet-config-x.yy -n kube-system
を呼び出します(x.yy
はKubernetesのバージョンに置き換えてください)。- 既存の
cgroupDriver
の値を修正するか、以下のような新しいフィールドを追加します。
cgroupDriver: systemd
このフィールドは、ConfigMapのkubelet:
セクションの下に存在する必要があります。
全ノードでcgroupドライバーを更新
クラスター内の各ノードについて:
- Drain the nodeを
kubectl drain <node-name> --ignore-daemonsets
を使ってドレーンします。 systemctl stop kubelet
を使用して、kubeletを停止します。- コンテナランタイムの停止。
- コンテナランタイムのcgroupドライバーを
systemd
に変更します。 var/lib/kubelet/config.yaml
にcgroupDriver: systemd
を設定します。- コンテナランタイムの開始。
systemctl start kubelet
でkubeletを起動します。- Drain the nodeを
kubectl uncordon <node-name>
を使って行います。
ワークロードが異なるノードでスケジュールするための十分な時間を確保するために、これらのステップを1つずつノード上で実行します。 プロセスが完了したら、すべてのノードとワークロードが健全であることを確認します。